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株式会社タカラトミー様

 

煩雑な貿易業務の平準化とJ-SOX法への対応を実現。 煩雑な貿易業務の平準化とJ-SOX法への対応を実現。

愛され続けた玩具と臨む世界への挑戦 株式会社タカラトミー|プロフィール

家族全員が楽しめるおもちゃのメーカー

株式会社タカラトミーは1924年創業の玩具メーカーである。同社は創業から約90年を超える歴史の中で、あらゆる世代に親しまれる多くのヒット商品を生み出してきた。「家族全員が楽しめるおもちゃのメーカー」として、日本中の親子から愛され続けている。

また、これから多様化する人々のライフスタイルに応じ、アソビ心をもつ世界中の全ての人々の市場を賑わせるべく事業領域の拡大、さらなるグローバル成長に備えている。

   

子ども達に愛される歴史ある定番商品と意欲的な企画

あらゆる世代の少年少女が一度は手にした定番商品の多くが、同社のプロダクトである。ダイキャスト製ミニカー「トミカ」は1970年の発売以来7億1,000万台以上、実在する車両をモデルにした鉄道玩具「プラレール」は1959年の発売以来1億8,200万個以上を販売。女児向け玩具の代名詞ともいえる存在となった着せ替え人形「リカちゃん」は、1967年の誕生から6,000万体以上の売上を記録した。

こうした定番商品だけでなく、時流に乗ったヒット商品の開発にも余念がない。世界的な大ヒットIPIntellectual Property:知的財産)に成長した「トランスフォーマー」、ベーゴマを発展させた国民的玩具「ベイブレード」の名を耳にした人も多いだろう。さらに近年ではトレーディングカードゲーム「デュエル・マスターズ」と従来の玩具の枠を越えた領域への進出は枚挙にいとまがない。

             

海外事業では乳幼児向け商品にも注力

同社は日本国内のみならず、海外事業の展開にも力を入れる。アジアでは日本同様に玩具が人気である一方、アメリカ・欧州では乳幼児向け商品にも注力。地域ごとに求められる多種多様なアイテムの数々を管理するためにも、良質な貿易管理システムの導入が望まれていた。そして2015年11月にHarborWrite®の導入を決定。この導入により同社の貿易取引がどのような変化を見せたのか。事業推進部海外販売計画課課長・後藤賢二氏に話を伺った。

 

HarborWrite®導入まで ~輸出管理業務の課題~

タカラで導入されていたHarborWrite®Access版

タカラとトミーの合併以前、旧タカラでは1999年より貿易業務管理システムにHarborWrite®を導入していた。当時は、現行のWeb版はリリースされておらず、Microsoft Accessをベースに構築されたオンプレミス版が活用されていた。その後2006年の合併時に社内システムが統合。貿易業務管理システムにおいても、トミー側で使用されていたシステムとHarborWrite®の比較検討が行われることになる。

検討の結果、最終的にタカラで使用されていたHarborWrite®の採用が決定。当時を知る後藤氏は「トミー側のシステムとどちらを使うか相当検討しましたが、結果としてHarborWrite®が数段優れていたんですよ」と、採用の経緯を振り返る。

 

手作業によるデータ同期にミスのリスク

一方、当時の貿易業務管理システムとしては優れていたものの、HarborWrite®Access版には課題も残されていた。当時から行われていた海外グループ会社を通じた三国間貿易では、取引にともなう受注、仕入、売上の処理が必要。しかしそれぞれを処理するシステムが独立していたため、データの同期のためには取引ごとのデータをそれぞれのシステムに手動で入力する必要があった。

入力の手間が増えるほどミスの頻度も上昇。結果として、入力データの確認と修正のために人的リソースを割き続ける課題を抱えていた。

迫られるJ-SOX法への対応が課題

同社が合併を果たした3カ月後の2006年6月7日に金融商品取引法が成立。これにより内部統制報告制度、通称「J-SOX法」の適用が開始された。J-SOX法により求められる統制には「ITシステムによる業務プロセスの統制」が含まれており、貿易管理業務においても承認行為や計上行為を行えるユーザーを制限するといった運用が求められた。

当時のHarborWrite®Access版には、アカウント単位での権限管理機能が搭載されていなかった。そのためHarborWrite®をインストールするパソコン端末を限定するといった方法で、権限管理に変えていた。しかしこれはJ-SOX法への対応として十分ではなく、監査法人からの指導の対象となってしまう。またHarborWrite®をインストールできるパソコン端末の数が限られていたため、担当者の退職や異動時にはアルカディアソフト開発にHarborWrite®の端末間移動を依頼しなければならなかった。

HarborWrite®の導入効果 〜課題解決が導く海外強化のチャンス〜

検討基準はパッケージ適用率の高さ

貿易業務管理システムが抱える数々の問題を解決すべく、同社は2013年から新システムの導入検討を開始した。タカラトミーが新システムに求めたのは貿易関連書類の作りやすさと海外グループ会社とのシステム連携対応。「海外との取引では書類作成が本当に負担でした。InvoiceやPacking list、L/C取引関連書類を作る手間をできるだけ軽減したかったんです。また従来のシステムでは、発注書を一件一件スキャンしてデータ化してからメールで送付しなければなりませんでした。こうした手順はミスの温床になりますので、可能な限り簡素な手順にできるのが理想でした」と、後藤氏は当時の思いを語る。

約3年間、複数社の貿易業務管理システムの検討を行った。最後に選ばれたのはWeb版に生まれた変わったHarborWrite®。後藤氏は再びHarborWrite®を選択した理由にパッケージ適用率の高さを挙げた。

従来は独立したシステムから出力されたデータを手入力しなければならなかったが、HarborWrite®Web版では三国間取引の管理を一挙に行う三国間モジュールにより、取引内容の一元管理が可能に。売上、仕入、出荷の記録が自動化され、業務の高速化と確実性の向上が実現する運びとなった。

J-SOX法への対応がテレワーク環境への適応を実現

HarborWrite®Web版の導入は、J-SOX法への対応という課題も解決に導いた。HarborWrite®がWeb版に移行したことにより、Access版のようなインストール数の制限は撤廃された。使用者の権限はアカウントの設定によって管理されるようになり、承認や計上を行える担当社員を明確に定められるようになった。これによりJ-SOX法に求められる「ITシステムによる業務プロセスの統制」の要件を満たせたのである。

また、管理者アカウントから一般担当者アカウントを生成できるようになったのも、運用上大きなメリットといえる。パソコン端末が限定されていたAccess版では設置できる担当者が限られるため、嫌が応にも業務を属人化せざるを得なかった。しかし一般担当者を自由に増やせるようになった現在、HarborWrite®を使用できるメンバーは増加し、業務の平準化に成功した。またログイン権限をアカウント運用で制限できることから、社外からのアクセス管理も容易に。テレワーク環境への移行にも大きく寄与することとなった。

HarborWrite®を活用し、さらに大きな海外市場へ挑む

HarborWrite®Web版の導入から数年。貿易業務効率化の成功は、同社の新たなビジネスの可能性を開拓した。「国内における玩具業界の市場は、大きな伸長は望めない事から、これから売上を伸ばしていくには、今以上に海外に重きを置いたビジネスを展開していく必要があります」と語る後藤氏は、HarborWrite®のさらなる機能拡張を計画している。

「アメリカ、ヨーロッパ、アジアといった好調な市場にさらに打って出るには、扱うアイテムをより一層増やしていく必要があります。今でもHarborWrite®でかなりの量のアイテムを処理していますが、今後も拡張していくオペレーションに対応できるよう、アルカディアソフト開発さんには機能の追加をお願いしているところです」と、すでに次の一手に向けた動きは進めているという。

改めてHarborWrite®の魅力を問うと、後藤氏は「あらゆる相談に対応してくれるところですね。かなりわがままを聞いてもらっていますよ」と微笑んだ。長きに渡り、玩具を通じて笑顔を作り出してきた同社。今後その笑顔が世界に広がっていくための活動を、HarborWrite®はそっと支え続けていく。

株式会社タカラトミー

事業推進部海外販売計画課

課長 後藤 賢二氏

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